月別アーカイブ: 2002年7月

2002/07/30

最近のニュースからすると、あと10年くらいで中国と東南アジアの対立が激化するかもしれない。輸入・輸出問題、それに付随する雇用問題、東南アジアの大河上流部に中国が作りまくっている電力ダムと水源の問題、ダムによる貯水が流域各国の輸出農業地帯に与える影響、中国の肉消費の増大と小麦の受給問題などなど枚挙にいとまがありません。東南アジア各国もかなり警戒しているなーと外電のはしばしから伝わってきます。

読書:宮崎市定『アジア史論』(6日目。)

2002/07/29

いろいろなトラブルがあって、今日一日で3回会議に遅れてしまった(汗)。

2002/07/28

久々に友人たちと会う。やりたいことはできませんでしたが、こういう息抜きも必要かなと思ったりしました。

2002/07/27

鳥専門のペットショップがなんとバス+徒歩で20分の所にある。割とその世界(笑)の人には有名なお店です。今日はカットルボン(定番カルシウム源)とボレー粉(牡蠣の貝殻を砕いた鳥用補助食)と粟の穂(鳥用おやつ)を購入がてら、そこに様子見に行きました。

いきなり、金剛鸚哥(こんごういんこ)ちゃんが巨峰を片足でかじりながらお出迎えしてくれます。巨峰は近所の方の差し入れらしい。オカメインコちゃんと洋鵡(ようむ)ちゃん、セキセイちゃんも暑さに負けずお愛想してくれます。しかし更に奥に入ると、小櫻鸚哥(こざくらいんこ)のヒナヒナちゃん達がつぶらな目で私を見上げているではありませんか!! か、可愛い、可愛すぎる。

勤めているのでヒナヒナちゃんは流石に育てられませんが、なんかもう、幸せ~な気分です。彼らがいい飼い主にお迎えしてもらえるよう願っています。

2002/07/25

A立区大花火大会です。私の好きな枝垂れ柳のような花火はラストにちょっとだけ打ち上がったきりでしたが、ほぼ満足。区政70周年の今年はカラフルな大会で、ポップ&祝祭といった風情でした。

A日新聞に、イラン政府が発売した人形「サラ」の記事が。なんでも肌を露出したバービーなんぞけしからんと3月に発売したものの、着せ替え不能だったため売れ行きがいまいちだったそうな。いくら露出不可なイスラーム圏でも着せ替えできないなんて、女の子の受けが悪いのは当たり前。で、その旧タイプを改良して、民族衣装を着せて18種類売り出したところ、なかなかの評判らしい。写真を見たところ、小麦色の肌の可愛いぽっちゃりさんでした。

で、気まぐれに同じサラでも、サラ・ベルナールを検索してみました。19世紀~20世紀のフランスの名女優であり、よくミュシャのポスターに書かれている人。色白細身の美人で、奇矯な行動でも知られています。Webにひっかかったのは有名なこれらのエピソードくらいでしたが‥‥。(1)16歳の時から、薔薇の木で作られた棺をベッドにして毎夜眠り、老婆となって永遠の眠りについたときも、この愛用の棺とともに葬られた。(2)10代の頃はパリの死体置き場がお気に入りで、セーヌ川に浮いた死体を見ていた。(3)当時「不吉な石」とされたオパールを好んで身につけていた。(4)生涯、金貨しか使わなかった。いや~、予想以上の奇人ぶり。

読書:宮崎市定『アジア史論』(4日目。)

2002/07/24

キーちゃんの通院は長引いていて、来月まで続きそうです。土曜毎の大捕物に私もキーちゃんも疲れ気味。

私個人は他人に愚痴るとよけいストレスが溜まる気質ですけれど、ここのところ他人の愚痴を聞いても苛々するようになっています。つい、自業自得だろ? ときついことを言ってしまいそうです。2~3日、山寺に引きこもりたい気分。

明日は花火大会です。台風がまたもや接近しているのがやや心配。

読書:宮崎市定『アジア史論』(3日目。まぁ、いろいろ言いたいこともあるけれど、それは現在の人間の特権だから止めておく。)

2002/07/22

キーちゃんは2個目の卵を獣医さんに出してもらいました。1個目の時は異常に大きくいびつな卵で難産だったのですけれど、今回は普通サイズ(小指の先ほど)の可愛らしい卵でした。ただし、キーちゃんの骨盤が広がらなくて詰まっていたという次第。

その獣医は、連休明けということで大混雑でした。私が待っている間に、犬6匹、猫2匹、カラス1羽、セキセイインコ1羽(キーちゃん)、幼児一人が入れ替わり立ち替わり入ってきています。診察室に入る前にはぶるぶる震えていたプードルが、予防注射を終え、けろっとした顔で出てきたり、羽が折れて飛べないカラスは診察室で大暴れしていたり、幼児が転んで大泣きしているところを飼い犬に慰められていたり、黒い老描が飼い主の膝の上で、目を奪うほど印象的な金属光沢を放つ薄緑(薄金)の目を見開いて隣の犬を観察していたりと、なかなか愉快な光景です。

読書:宮崎市定『アジア史論』(1日目。かの宮崎先生でさえ、東南アジア史という概念はなかったようです。)

2002/07/21

セキセイインコのキーちゃんがまたも卵詰まりの予兆です。かなりしんどそうなので、明日朝一番に獣医に連れて行かないと‥‥会社は半休しかないでしょう。

平野啓一郎『日蝕』を立ち読みしました。私的に不可な作品でした。まずスタイルとしての文章が中途半端であるということが第一点。漢字とルビを視覚的に多用した擬古文調なのに現代仮名遣いなので、非常に読みにくいのです。いっそ全部旧仮名遣いにしてくれた方がどれだけ韻律を含んだ美しい文章になったかしれません。

そして題材です。努力は認めましょう。中世神学、異端、魔女や錬金術やらは、私はこういうのが大好きです。しかし、この作品は素材の重みの割に安直な結論に落ち着いてしまっていました。物語としてはスマートですが、この物語における思索はごくありふれたもの。一時期話題になったようなパクリ小説ではないと思いますが、同じ中世物小説としては大学生にボルヘスやエーコ並のレベルはまだ無理だったということでしょう。

物語として完成されてしまったので、それ以上の奥行きが見込めない作品ですね。まぁ、次回作『一月物語』でどうこの作家が化けたかは文庫化したときに確認しましょうか。

読書:パングボーン『オブザーバーの鏡』(2日目。私的にいまいち。)

2002/07/20

SFからみで、いろいろ創作についての意見に触れる機会が多い一週間。今日はSF関係の集まりに参加してきました。SFとファン創作というお題で、お茶を飲み飲み、4時間ほど話をしました。

過日、とあるジュニア小説雑誌(笑)に眉村卓と瀬名秀明の対談が載っていたので、立ち読みしています。投稿の基本から、小説家志望者は何をすべきかまで、短い対談記事ながらも情報が詰まっていました。これから小説を書いて、賞に応募したいという人には一読をお奨めします。“本を100%読む人は120%読め。100%は好きな本でもいいけれど、残りの20%は食わず嫌いな本、興味のない分野の本を読め”という提言には賛成です。世界が広がって損はないし、いい本でも、悪い本でも、好きになった本でも、嫌いになった本でも、それについて自分で分析整理するならば、必ず自分の肥やしになりますから。とは言っても私自身は、そういう20%な本やジャンルはあまりない‥‥芸能人の告白本くらいか。

Gifは今ではライセンスをもったソフトで生成しないと、ライセンス違反になってしまって法律手段に訴えられるそう。で、Gifに引き続き、Jpegにまで特許問題が浮上しているらしい。自分のサイトにJpeg画像を使うと「ライセンス料を払え~、払わなければ訴えるぜぇ」というメールが来る、なんて事態はごめん被りたいです。マイクロソフトやアドビの製品は使わないという選択ができますが、画像は使わないわけにはいきませんからねぇ。非道いものです。

NHKで放映されたアニメの『老人と海』は良かった。光に透ける船の帆、はじける水、海面にゆれる老人の影。東欧・ロシアアニメの系譜をひく一作。監督一人でガラス板に指を使って描いたという油絵風のタッチ、構図、動きが非常に美しいです。

2002/07/19

浦島太郎続報(^^;)。浦島太郎によく似た話がベトナムばかりでなく中国やケルトにもありました。 民俗学や文学その他の学問では、全く関連性のない地域で共通のモチーフを使った民話が多数あるそうで、浦島太郎ものも「物語の粗型のひとつ」という位置付けのようです。“異界の住人との結婚”、“異界に行って帰ってきたら何百年も経っていた”、“禁忌を破って罰を受ける”等々。奥が深いです、浦島太郎。

懐中時計は既に2度、時を止めてくれました。 まだ一日にどれくらいゼンマイを巻けばいいのか加減が解らず、時計を取り出すたびに止まってやしないかと冷や冷やしています。

購入:小川未明『小川未明童話集』(「赤いろうそくと人魚」「野ばら」。懐かしいなぁ。) 読書:パングボーン『オブザーバーの鏡』(1日目。)