Diary 2008」カテゴリーアーカイブ

2008年の日記。

2008/03/28

「沖縄ノート」訴訟ですが、元戦隊長についての記述については原告に肯定的な判決だったので、ぶっちゃけ原告実質勝訴じゃないか、と。当時の日本と日本軍の構造的な(空気を読むことを強いる)問題については認めて、個人の行為については証拠不十分にして、そこで手を打ちませんか?というのが裁判官の言いたいことだったのでは? 原告側の反応が私の想像とは逆なのが、どうもなんとも首をひねりたくなります。

読書:弓場紀知『青花の道』(5日目、読了)

2008/03/25

夜勤やらなにやらで妙に重く感じます。体調は良いのですけれどね。

ふと興味が湧いたので、Googleでベトナム語で“チベット”と検索してみました。まぁ、案の定というか、ニュースサイトは殆ど検索に引っ掛かりませんでした。ベトナムも少数民族関連は問題を抱えているし、きっちり検閲しているみたいだね、と。

読書:ブリュノ・ダジャンス『《「知の再発見」双書》アンコール・ワット』(2日目に読了)、弓場紀知『青花の道』(3日目)

2008/03/19

SF作家アーサー・C・クラークが無くなったそうです。確かにもうかなりの歳と思っていましたが、やはりその訃報はSF界にとって一つの時代の終わりを意味するのではないかと。

読書:ブリュノ・ダジャンス『《「知の再発見」双書》アンコール・ワット』(1日目)

2008/03/18

チベットの暴動のニュースですが、そもそもの原因は植民地化による富の不均衡でしょうが、ダライ・ラマ14世の求心力低下が目につきます。ダライ・ラマは北米神経科学会のエピソードでも判るとおり相当論理的で賢明な人ですが、この状況は厳しいだろうと思う。ここまで人と資本が動いてしまった現在、それを強制的にリセットする痛みはとても大きなものと凡人のわたしでさえ容易に予測できてしまうわけで、尚更ダライ・ラマならそれを理解してるのだろうと思います。どうもあの宗教指導者はチベットの痛みだけでなく、中国の痛みをも軽くするようと努力しかねない印象もあります。

あ、中国の150通のダライ・ラマ逮捕状ははったりな気がします。ここで本当に逮捕してしまったら、更なる暴動を誘発してチベット問題の収拾がつかなくなるのは目に見えているので。

読書:荻上チキ『ウェブ炎上』(3日目、読了)

2008/03/17

こっちは久々の更新です。とりあえず、仕事とdel.icio.usに振り回された2週間を送っていました。del.icio.usは大変に興味深いツールだけれども振り回される可能性も大きいな、と思います。まぁ、語学が駄目なのでベトナムの新聞の見出しだけで一苦労ですが、「チャン・フー通りを発掘するのかー」等々、ちみちみと文化面をメインに読んで勉強しています。

とりあえず目についたニュースは“李公蘊を映画化”あたりですかね。あと、日本の“胸が大きすぎるので逆転無罪”が海外ニュースの記事になっていて、ちょっと笑いました。

読書:佐藤信、藤田覚(編)『前近代の日本列島と朝鮮半島』(読了)、カード『ソングマスター』(読了。キヤ=キヤの友情というか愛情というか、度量の深さが印象的。確実に不運な女性なのだけれども)、荻上チキ『ウェブ炎上』(2日目。懇切丁寧で初心者でも安心だけれど、喰い足りない感じ)

2008/02/25

確定申告が完了しました。医療費控除は無理でしたが、生命保険料の控除が可能なことが判ったりして、3万5000円ほど税金が戻ってくることになりました。これはかなり嬉しい。

2008/02/24

某研究者会議になにくわぬ顔をして参加してきました。うーん、我ながら厚顔無恥だと思いますが、それだけ惚れ込んだことだとご理解頂きたく。

読書:菊地章太『フランス東洋学ことはじめ』(2日目、読了。さっくり読めました)

2008/02/19

ここのところ、別口の更新にかかり切りでした。一週間があっという間で、なかなか同時進行になりません。とはいえ、収入のことを心配しなくても良いということはこんなにも気持ちの安定を得られるものなのだと改めて実感しています。

読書:遠藤誉『中国動漫新人類』(5日目、読了。ここまで日本の漫画とアニメを高く評価している本はそうそう無い。そして、中国(と、ついでに日本政府)への真摯な諫言の書でもある。批判じゃないのがミソ)

2008/02/11

紀伊国屋にWebで注文していた遠藤誉『中国動漫新人類』が届きました。中国での日本漫画・アニメの定着とその現象がもたらした「なにか」をレポートした日経ビジネスオンラインのブログをまとめて本にしたもの。中身をパラ見したところ、当たりだと確認。なにぶん日中友好に尽くした人だけに中国側での取材が物凄いレベルまで可能になっている。著者は『卡子』で知られている人で専門は理論物理だそうで、漫画とアニメという、自分のよく知らない世界に体当たりしてゆく爽快さがあります。

韓国の南大門が焼失してしまって、残念でなりません。あの焼け跡はあまりに切ない。金閣寺放火事件を思い出したことも多いのではないかと。

読書:家島彦一『海域から見た歴史』(1日目。通勤に持ってゆくにはあまりに重いので週末に少しずつ読もうかと)

2008/02/06

また雪がちらついています。今年は久々に寒い冬のような気がします。

派遣先で昔の同僚とばったり会いました。同じ業界ですから会う確率は高いのですが、割と早い時期に転職したひとだったので「まぁ、あの頃はITバブルでブイブイいってたよねぇ」みたいな隔世感があって、失われた10年を感じました。流石に退職金さえ微妙な状況になっているとは言えませんでしたが。

読書:宮田親平『毒ガス開発の父ハーバー』(3日目に読了。企業戦士が晩年にどうでもいい理由で企業からリストラされるに似る)、樫永真佐夫『東南アジア年代記の世界』(昨日読了。真偽の定かではない事柄がかかれた史料を、それを取り巻く環境を解析することで別の一面について仮説を立てるという試み)、上橋菜穂子『夢の守り人』(本日読了。相変わらず背景描写が妙にリアル)