月別アーカイブ: 2008年4月

2008/04/30

大学を卒業して働き始めてから、駄目になった言葉があります。それは「~屋さん」という言い方。時々、雑誌であるような“雑貨屋さん”のような言い方です。

親が自営業だったせいか、働くことに対して“貪欲、かつ真摯であれ。でなければ生き残れない。”というプロテスタンティズムな倫理観があって、それのおかげでこの言葉のもつ“趣味”や“娯楽”的な語感が“ごっこ遊び”のように見えてしまうのです。そういう生き方もあるのでしょうけれど‥‥。

読書:『日経サイエンス 6月号』(1日目。クロマグロの保護には、激安フランチャイズによる資源の無駄遣いを抑制するという意味で、フグのような調理免許の導入が有効だと思うのです。ちゃんと修行した寿司屋のように、極少の切り身で顧客を最大に満足させる扱い方をもっと普及させるべき)、梅森直之『ベネディクト・アンダーソン グローバリゼーションを語る』(1日目。ナショナリズムについて、かなり解りやすい解説書でもある)

2008/04/27

昨日の文章で、間違いや誤解されやすそうな文があったのでちょっと修正しました。あと追記。

プロパガンダ映画の個人的な判断基準は、「敵役が(制作国の価値基準で)排斥すべき属性を持っている」こと、「それらは映像で表象され、言葉による説明が少ない」こと、そして何より「娯楽に徹していること」です。観客が寝てしまうような映画や、困惑するような映画はプロパガンダとしては失敗作か、そもそもプロパガンダではないということです。

日本でのチベット問題の運動は“祭り”に変質してしまったようです。このことはチベット自身にとってマイナスかもしれない。当事者だけではなく、にわか関係者まで考慮して事態をコントロールしなければならない負荷を考えるとダライ・ラマの体調が心配です。歳だからねぇ。

読書:家島彦一『海域から見た歴史』(7日目。ようやく第2部突入。全部読むにはまだまだかかりそう)

2008/04/26

Livedoorに時々リンクされている「前田有一の超映画批評」というサイトがあるのですが、このサイトは役に立ちます。このサイトの中の人はプロパガンダ映画を見る目が全くないので。ああ、そういう風に見る人いるのね、とサンプルにしている感じです。特に『トム・ヤム・クン!』や『マッハ!』シリーズ等、タイの娯楽映画は正しくプロパガンダなのに、それを「中国批判」と妙に頑張って解釈しているところとかね、思想に縛られていて愉しみかたを知らない人はいるのだなぁ、と。

読書:長谷川亮一『「皇国史観」という問題』(9日目、読了。重い、重い問題に「そもそも」から切り込んだ力作でした。ただ、問題の中心たる天皇の部分がすっぽり抜けている。史料の問題もあるのでしょうが、昭和天皇自身が皇国や国体という言葉ををどう考えていたかということと、国体というものを史学界の人々がどうとらえていたかも知りたかったな、と。)

2008/04/24

ふと本を読んでいて思い至ったのですが、「廃藩置県」って、日本版「改土帰流」なんではないかと。

読書:長谷川亮一『「皇国史観」という問題』(7日目。大学初年時に必修だった「史学概説」のテーマが息を吹き返しました。つまり、史学と国家のイデオロギーとの関係について根源的な問いかけを行っています)

2008/04/20

映画『Mongol』を観てきました。史実通りかはさておき、超自然的なシーンが挿入されて、全体的に口承文芸っぽい雰囲気がありました。ちょっと子供時代に時間をくってしまって、後半駆け足だったのが残念。また、テムジンの妻ボルテの能動的な尽くしっぷりも、日本の歴史劇では滅多にお目にかかれないタイプだと思います。

読書:長谷川亮一『「皇国史観」という問題』(5日目)

2008/04/15

個人的に、世界で一番美しい鳥はオキノタユウ(アホウドリ)だと思っています。「飛ぶ」という機能に特化したその機能的な体型がとても美しいのですよ。こんな美しい鳥を絶滅させてなるものかと思います。

読書:長谷川亮一『「皇国史観」という問題』(3日目)

2008/04/12

風邪を引きました。現在、頭がぐるぐるしています。

読書:加藤雄三、大西秀之、佐々木史郎(編)『東アジア内海世界の交流史』(5日目に読了。そういえば中継地点ともいえる朝鮮半島の論文がないなぁ、と)、長谷川亮一『「皇国史観」という問題』(1日目。偽史や疑似科学への興味からここまで深化したのも珍しいかも。実は好きですけれどね、欲望が直裁的に現れる偽史や疑似科学というやつ)

2008/04/05

『鳥のビオソフィア』展に行ってきました。鳥に興味のある人は絶対行け! という感じの展示です。タダなのにレベルが高い展示ですよ。秋篠宮の提案による「庭には二羽鶏がいる」という趣の巨大な二羽の鶏のモニュメントが目印です。

さて、次は『紫禁城写真展』ですかね。

読書:加藤雄三、大西秀之、佐々木史郎(編)『東アジア内海世界の交流史』(1日目)

2008/04/04

赤坂のボア・セレストで東京一美味いジャガイモを食べてきました。いや、ここのフリッツ(ベルギーのフライドポテト)は本当に美味しいのですよ。

読書:サイモン・シン『フェルマーの最終定理』(4日目、読了)