母の彼氏が親戚の家に、年末年始に私が整理した本を持っていくことになった。そこの奥さんと高校生の娘さんが気に入ったものを選んで引き取ってもらうのである。ちゃんと有料、ラッキー♪というのが感想。そして一昨日、残業のために仕事場に立ち寄れなかった私は、保管場所である仕事場に残すものをいくつか母により分けてもらっていた。
しかし、世の中そうはうまくいかないものである。事態が発覚したのは午前中。
「あれ、ここに残しておいた本は?」
「ああ、Jさんね、説明する前に今朝持っていっちゃったよ」
「マジ‥‥?」
そう、母の彼氏は残す本まで持っていってしまったのだ。『ふふふの闇』と『アフターリベラリズム』はちょっと惜しいがまだいい。『最終兵器彼女』全巻は高校一年生には刺激的すぎる!(3巻まではお薦めするが。) かくして『最終兵器彼女』を回収するために電話する羽目に。
「『最終兵器彼女』はあげないでください」
どうして?と訊いてくる母の彼氏は、実はあまりコミックを読まない。説明に窮した私は思いっきり要約したのだった。
「いえ‥‥実は最終巻が18禁 なんです。」
納得はしてもらった。『最終兵器彼女』が女子高生の手に渡ることは避けられた。しかし、安堵したのもつかの間、今度は母の彼氏が興味を持ってしまった。
今、『最終兵器彼女』は母の彼氏が持っていっている。ついでに最近コミックを読み始めた母も予約を入れている。‥‥『最終兵器彼女』に祟られているかもしれない。