2005/07/18

家事を片づけて昼寝して、PCパーツを売りに行ったり、映画を観たりしてました。

観た映画は『宇宙戦争』。世間様の評判は悪いようですが、私は大満足です。最後のシーンはやや甘くなってしまいはしましたが、普通のパニック映画、ホラー映画としても十分楽しめます。そして、この作品は原作付き映画、あるいはリメイク映画として最上クラスの映画でした。この映画の前に原作と昔の映画『宇宙戦争』を知っておくと、「あ、ここのシーンはあのシーンだ」とか嬉しくなってしまう映画なのです。

変に派手な視角エフェクトは多用せず、光源はあくまで侵略者の乗り物トライポッドの効果関連・人間の生活照明・爆発の炎だけ。まぁ、これがCG効果に慣れてしまった連中には古めかしく感じられてしまった一因なのかもしれません。でも観てみてください。家を破壊し人々を次々に襲うトライポッドが夜の闇に浮かび上がる、パルプSF雑誌の表紙を切り取ったような画面構成。現代技術に裏打ちされた古典的な美しさにうっとりします。スピルバーグは確信犯ですって!!

そういえば、19世紀の欧米の人間が陥っていた“人間が世界で一番優れた生き物だ”という自己中心的な考えへのアンチテーゼ ―――“宇宙にはもっと優れた生き物がいるかもしれないし、それに勝てるのは人間が下等と蔑んでいる微生物だけかもしれんぜ” ――― として書かれた原作に、さらに“アメリカが世界で一番強い国だ”という思いこみへの警鐘という視点をこの映画が持ち込んでいたことに、どれだけの人が気付いているのでしょうねぇ。あれほどアメリカ軍(州軍)がこてんぱんにやられる映画もなかなか無いと思うのですが。

あ、ただ一つ。子供の悲鳴というか金切り声に苛立つ人にはお勧めしません。