2008/05/31

ぽっ、と気が付いたのですが、今回の四川の大地震は、中国国民が初めてリアルタイムで「経験」している国内の激甚災害なんじゃないかと。ネット普及前、彼らは情報統制された新聞やテレビで災害を知っていたわけですけれど、今回は生の情報がネットで飛び交っているわけで、おそらくそれは彼らにとって初めての体験であるはずです。

ネットやTVやラジオから溢れる情報の奔流から何を選び、誰をどのように助けようとするか、彼らは自分で選び取らなければならず、興味深いことに、全て与えられ割り当てられてきた国民が“被災者をたすける”という(否定不可能な)名目で選択の自由を行使できる状況に今はあるわけです。これが長期的にどのような影響があるか判りませんが、日本の阪神大震災が、アメリカの9.11テロが、スマトラの大津波がそうであったように、中国国民にとってけっこう大きな転機になるのではないかと。それが彼らにとっても世界にとっても好ましいものであることを願うばかりてす。

しかし、ミャンマーの台風被害の救援は進まないなぁ。もう人災としか言いようがなくなってる。

読書:川端裕人『竜とわれらの時代』(1日目。恐竜の化石を掘り出して、それが盗難されるまで読みました)