2004/02/20

とりあえず、障害を起こしたデータだけを修正して、原因追及は来週に。いままでトラブルを起こさなかったプログラムだったのに‥‥と溜息を一つ。

ついつい買ってしまった今日の本。実はかなり興味があったテーマです。高校の世界史で「現代の国境線は欧米の植民地獲得競争が生んだ人工的な境界線だ」と、かなりシンプルに教えられますが、この本は「シャムが地図作成作業によって国境を自己規定する」現象を通してタイという国民国家の成り立ちを論じています。つまり逆パターンの事例紹介なのです。

「される」という受け身で語られる事の多い近代アジアは同時に「する」主体でもあったという研究は、サイードのオリエンタリズム論に対する真摯な反応と言えますが、それだけではなく潜在的な要因がいくつか重なって最近の流行をみているのでしょう。研究の深化や、世界情勢とか。「拍ったから響いた」といったサイード・ショックだけではないはずです。

読書:生井英考『ジャングル・クルーズにうってつけの日』(1日目) 購入:トンチャイ・ウィニッチャクン『地図がつくったタイ』(おかしいな、別の本を買うはずだったのに)