2000/12/10

今日、解剖学者の養老猛先生の講演会にいってきました。情報についての話で面白かったです。「情報は固定されているもので、一方、人体・脳・生命・社会・経済等々に見られるシステムはその瞬間瞬間に同じ状態であることはない」とのこと。言葉や、インターネットの情報や、遺伝子は本来固定されたものであって対象物の情報はシステムである対象物そのものではないのだそうです。

その場の喩えでは「イカ(システム)からスルメ(情報)はできるけれど、スルメからイカはできない」と言っていました。で、世の中の大半の物事は「イカ→スルメ」なのに対し、ごく少数なのですが「スルメ→イカ」なことがあって、その一つが“ロボット開発”なのだそうです。

歴史は過去の情報を分析して、システムを再構築(再現ではない)し、現在のシステムを解明しようとする学問だと思っている私にはなかなか面白い講演でした。