スキー3日目。今回のスキーのお宿はなんと初めての温泉リゾートだった。
いままで大学の合宿所に毛の生えたような民宿だったので、旅館のサービスにいちいち驚愕。
「バイキングだ!!」「露天風呂も室内浴場もすげー広い!」(どうやら露天の方は男風呂から女風呂が覗けるらしい)「温水プールがある」から、「備え付けのタオルが取り替えられてる」まで、なにからなにまでとてもリッチな気分。
そんな夢のような旅館ともお別れして、有志で札幌に出かけ、時計台、テレビ塔から、およそ有名なところをぐるぐると観光。そして全員空港に集合、飲み代その他を精算し、北海道在住のT氏とお別れして一路東京へ。
かくして東京に無事ついたのだったが、T氏からの留守電が幹事の元に届いていた。
「O、おれの部屋の鍵を持っていないか?」
当のO氏はしばらく考えて、こう言った。
「多分、鍵は借りたまま荷物と一緒に宅急便で家まで送ってる」
北海道から東京へ荷物を送ると到着は約3日後‥‥‥。
荷物着いたら、鍵をすぐ北海道へ送り返せ! と、O氏が笑いと共に厳命されたことは言うまでもない。
かくしてT氏は北海道の自宅から閉め出され(合い鍵はあるだろうが)、『スキー伝説』がまた新たに一つ付け加えられたのだった。