2003/04/15

最近、とみにDOSコマンダーと化しているEtushoです。Windows2000の拡張DOSでCSVのフォーマット変換とか、バッチファイル内でフリーのデータベースMySQLとグラフツールGNUPLOTのコマンドを起動し、1ヶ月のCPU使用量を集計・グラフ化したりなぞしています。UNIX使えば早いのですけれど、そうするとお客が使えないとの由。

ようやくN*Kの『にんげんドキュメント』を観ました。今年春の選抜高校野球に出場した東洋大付属姫路で投手として活躍したグエン・トラン・フォク・アン君の番組です。 アン君のお母さんが、神社にお参りしているときに伏礼していて、「あ、ベトナム人のお参りだなぁ」と印象に残っています。ベトナムにも集会所付き社の“デン”や寺“チュア”、廟“ミェウ”があるので、ああいうところにお参りすることも自然なのかも。

ところで、彼の名前は来日時の日本風読みになっていて、ちょっと独特。 多分綴りは Nguyen Tran Phuc An でしょうね。表記はああなっていますが、日本人の耳には「グェン・チャン・フック・アン」と聞こえると思います。日本人には奇異に思えますが、彼の場合、“グェン”と“チャン”は父方と母方の姓で、“フック”はミドルネーム、“アン”が名前になります。ベトナム人は基本は父方の姓を名乗りますが、母方も重要なのでこういう二重姓が時にみられるとのこと(男女同権という価値観を知ったこともあるらしい)。ついでにいうと、姓の種類が少ないうえにミドルネームのバリエーションも無いので、個人識別は殆ど名前でおこなっています。練習用ユニフォームに「アン」と大書してあったわけはそういうことです(笑)。 また、ベトナムでは元々書き文字が漢字だったため、大量の漢語が外来語として日常生活に浸透しています。日常語に圧倒的な親和性を持つローマ字ベースのクォックグー(国語)に移行してしまった現在、ベトナムの人たちの殆どは漢字が読めません。しかし、アン君のお父さんのように発音がどういう意味を持っているかという知識はあるので、名前は大体漢字に互換できます。ですから、アン君のフルネームを漢字に互換すると“阮陳福安”になるわけです。こう変換してようやく良い名前だと大半の日本人には実感できるのでしょうね。

個人的に彼には東洋大に進学してもらって、東都大学野球で投げて欲しいです。母校なので。