2001/10/17

そろそろ社会人モードとパーソナルモードとの境界が混沌としてきたので、お休みを取りました。年に1回か2回、内なる衝動に従って、必ずこういう休暇を取っています。そうしないと会社員としての自分に我慢が出来なくなって、衝動的に辞表を書きかねません。ストレスというのとは少し違うような気がします。予定を入れず、休みを突発的にとることでリフレッシュしているのは確かですが。

さて、今日は映画『ウォーターボーイズ』を見てきました。男子高校生がシンクロナイズドスイミングをやるという他は、真っ当な青春コメディ映画でした。なかなか笑えます。高校生たちがおバカでかわいいし、竹中直人が相変わらずアヤしい(胡散臭いともいう)。

で、その後は上野科学博物館“日本人遙かな旅展”へ ――― 行ったつもりが同館の“日本の博物図譜展”に緊急着陸しました。博物図の修復記念だそうです。日本画の系譜を受け継ぐ繊細な美しさにノックアウトされます。そのまま美術品として陳列されそうな植物の巻物、南方熊楠が描いた水彩の茸、牧野富太郎の精密なペン画もありました。なかなかお目にかかれないでしょう。実物大の鮭の図など、鱗を一つ一つ描いて彩色しています。ついつい本まで買ってしまったくらい。

“日本人遙かな旅展”はまあまあ。昔みたいに只々並べるのでなく、陳列や映像に凝っているのですいすいと見ることが出来ます。私は典型的な弥生顔であることも判明。まぁ、やはり捏造の影響は大きいらしく、そのテーマで1セクションを費やしていました。問題の石器も解説と共に陳列されています。

最近知ったのですが、私が小学校に上がる以前から、母は遊園地の代わりに上野科学博物館へ連れて行っていたそうです。なんでも「入館料が安」く、「食堂も安い(おにぎり持っていけばタダ)」。「広くて飽きない」うえに「全てに説明がついている」(私の『あれはなに』攻撃対策)。さらに「実験道具で遊べる」し「スライドショーや科学映画もタダ」、「石や動物や化石や星がいっぱいで私が喜ぶ」からだそう。とすると、私の趣味や嗜好の(安い物好きも含めて)かなりな部分が科学博物館にルーツがあったことになります。確かに楽しかったもんなぁ。恐るべし、幼児期の刷り込み(笑)。

購入:国立科学博物館叢書『日本の博物図譜』(買うはずでは‥‥)